60代、事務職への復帰…「ブランクがあるけど大丈夫?」

長経理経験があるけれど、もう60代だし、ブランクも長いのよね



今さらPCスキルについていけるか心配だし、
私のような年配者を採用してくれるだろうか…
そんな不安を抱えていませんか?
経理や総務など、事務職としてのキャリアがあっても、結婚や育児、親の介護などでブランクがあると、再就職への一歩が踏み出せないことがあります。特に50代後半〜60代となると、年齢やPCスキルの不安も加わり、「もう遅いかも…」と諦めかけている方も多いのではないでしょうか。



諦めるのはまだ早いです!
あなたの長年の経験は、かけがえのない財産です。
そしてあなたのような経験豊富な人材を求めている企業は少なくありません。
この記事では、「60代・ブランクあり」という状況から事務職への再就職を成功させるための「7つのコツ」をご紹介します。
意外とチャンスあり?60代・ブランクあり事務職の「今」


まず、現実を正直にお伝えします。確かに、年齢やブランクが採用のハードルになる可能性はゼロではありません。特に大手企業や若い人材が中心の職場では、難しい場合もあります。



しかし、今の日本には追い風となる状況も存在しています。
人手不足は60代の味方
大企業、中小企業関わらず多くの企業が深刻な人手不足に悩んでいます。そんな中、即戦力として活躍できる経験者は貴重な存在です。特に60代の方は、若い世代にはない「落ち着き」「安定感」「経験に基づく判断力」を持っていることが評価されます。
多様な働き方が広がっている
以前は「フルタイム」が当たり前でしたが、今は「週3日」「1日4時間」など、様々な働き方ができる求人が増えています。これは60代の方にとって、無理なく働ける選択肢が増えたことを意味します。
シニア活用を積極的に行う企業も
シニア世代の経験や知恵を活かそうと、積極的に中高年を採用する企業も増えています。「60代活躍中」「シニア歓迎」といった求人も珍しくありません。
大切なのは、「あなたの経験と人柄を必要としている職場」を見つけることです。



あなたにあった職場を見つけて就職するための「7つのコツ」を、これから詳しく見ていきましょう。
【再就職成功のコツ①】まず変えたい!「年齢」「ブランク」への捉え方
再就職の第一歩は、自分自身の心構えから始まります。不安や後ろ向きな気持ちを抱えたままでは、積極的な行動につながりません。まずは「年齢」と「ブランク」に対する考え方を変えてみましょう。
視点の転換が大切
・「年齢=デメリット」ではなく「年齢=経験、落ち着き、人生知恵」と捉えましょう。60代ということは、それだけ多くの経験と知恵を積み重ねてきたということです。若い人には難しい「問題解決能力」「忍耐力」「人間関係の調整力」などを持っています。
・「ブランク=遅れ」ではなく「ブランク=リフレッシュ期間、新しい視点」と考えてみましょう。ブランク期間に家事や介護、趣味などで培った能力も、実は仕事に活かせることがたくさんあります。
完璧主義は手放す
「すべての業務を完璧にこなさなければ」と思うと、それだけでプレッシャーになります。最初から完璧にできなくても大丈夫です。学ぶ意欲と柔軟性を示すことが、むしろ60代の再就職では重要なポイントになります。
具体的なマインドセット作り
毎日、自分の強みを3つ書き出す習慣をつけてみましょう。「正確な事務処理ができる」「丁寧な電話対応ができる」「細かいミスを見つけるのが得意」など、かつての仕事で評価されたポイントを思い出すことで、自信を取り戻すことができます。



まずは前向きな気持になることが大事ですね。
【再就職成功のコツ②】眠っている強みを発掘!「自己分析」と「スキルの棚卸し」
再就職活動を始める前に、自分自身の強みや経験を整理しておくことが大切です。これにより、自分の価値を再認識し、採用担当者に効果的にアピールすることができます。
過去の職務経歴を具体的に書き出す
まず、過去に担当していた業務内容を、できるだけ具体的に書き出しましょう。
- いつ、どんな会社で、どのような業務を担当していたか
- 具体的な仕事内容(例:経費精算、伝票処理、データ入力、電話対応、来客対応、資料作成など)
- 使用していたツールやソフト(例:Word、Excel、会計ソフト、顧客管理システムなど)
- 実績や評価されたこと(例:ミスの少なさ、処理速度、改善提案など)
スキルの棚卸しをする
これまでの仕事を通じて身につけたスキルを整理します。事務職として役立つスキルには、以下のようなものがあります。
- PCスキル(Word、Excel、PowerPoint、メール、インターネット検索など)
- コミュニケーション能力(電話対応、来客対応、社内調整など)
- 事務処理能力(正確さ、丁寧さ、迅速さなど)
- 問題解決能力(トラブル対応、改善提案など)
- 情報管理能力(文書管理、ファイリング、スケジュール管理など)
ブランク期間の経験も活かす
ブランク期間に家事や介護、地域活動、趣味などで培った能力も書き出しましょう。例えばブランク期間に積極的に参加した地域活動一つとっても、予算管理、スケジュール管理、コミュニケーション能力、調整能力など様々なスキルが関わってきます。こうして整理したスキルや経験は、応募書類作成や面接の際に大いに役立ちます。自分自身の強みを客観的に把握することで、自信を持って再就職活動に臨めるようになります。



ブランク期間でやってたこともスキルだという認識はなかったわ。



そう、捉え方や伝え方で180°印象は変わりますよ!
【再就職成功のコツ③】自信を持って臨むための「スキルアップ・学び直し」
60代の再就職で多くの方が不安に感じるのが、特にPCスキルなど最新の技術や知識についていけるかどうかという点です。しかし、必要なスキルを効率的に学び直すことで、その不安は大きく軽減できます。
まずは不安なスキルを特定する
自分が特に不安に感じているスキルを明確にしましょう。
例えば、
- PCの基本操作(Word、Excel、メールなど)
- 特定のソフトウェアの使い方
- 最新のオフィス業務の流れ
- タイピングスピード
などがあげられます。



ポイントは効率的に学ぶことです。
特定の業務に必要なPCスキルは多くありません。
なので、すべてをマスターしようとするのではなく、応募したい求人で必要とされるスキルに的を絞って学ぶことが効率的です。「Excel関数をよく使う仕事」を希望するなら、関数に焦点を当てた学習を。「文書作成が多い仕事」ならWordの学習を優先するといった具合です。無理なく継続できる学習方法を選び、少しずつでも着実にスキルアップしていきましょう。「学ぶ意欲がある」ということ自体が、採用担当者に好印象を与えるポイントになります。
1. オンライン学習サービス
- 動画講座:Udemy、Schooなど(2,000円〜15,000円程度)
- 自分のペースで学べるのが魅力
2. 地域のPC教室
- カルチャーセンター、民間のパソコン教室(月額5,000円〜15,000円程度)
- 直接質問できる安心感がある
3. ハローワークの職業訓練
- 無料〜低価格で受講可能
- 「求職者支援訓練」「公共職業訓練」など
4. シルバー人材センターの講習
- 会員向けに無料または格安で開催されることも
- 同世代と一緒に学べる安心感
【再就職成功のコツ④】ミスマッチを防ぐ!「効果的な求人の探し方」
せっかく再就職しても、職場の雰囲気や業務内容が合わないとストレスになります。自分に合った求人を効率的に探す方法を見ていきましょう。
ポイントは焦らずに複数の選択肢を比較することです。できれば複数の求人に応募し、比較検討することをおすすめします。「この会社なら働きやすそう」と感じる職場を選ぶことが、長く続けるコツです。また、最初から理想の条件を求めすぎず、「まずは一歩を踏み出す」という気持ちで、チャレンジしてみることも大切です。働き始めてから徐々に条件を改善していくという方法もあります。
1. ハローワーク
- 無料で利用でき、専門家に相談できる
- 「シニア応援求人」など60代向けの求人情報が豊富
2. 求人サイト
- 大手求人サイト(Indeed、エン転職など)
- シニア向け特化サイト(当サイトActive100など)
- 事務職専門の求人サイト
3. シルバー人材センター
- 60歳以上を対象とした仕事紹介
- 短時間・短期間の仕事が多い
- 地域に密着した求人が見つかる
4. 地域の情報誌・タウン誌
- 地元密着型の小さな求人も掲載されている
- 通勤の負担が少ない近場の仕事が見つかりやすい
5. 知人の紹介
- 職場の雰囲気や実情を事前に知ることができる
- 「知り合いの紹介」という安心感がある
6. 企業のHPでの直接応募
- 地元の中小企業のホームページをチェック
- 「採用情報」ページに掲載されていなくても、問い合わせてみる価値あり
【再就職成功のコツ⑤】経験と意欲を伝える!「魅力的な応募書類」の作成術


60代・ブランクありの方が再就職を成功させるためには、応募書類で自分の強みと意欲を効果的に伝えることが肝心です。採用担当者の目に留まる書類の作り方を見ていきましょう。
応募書類作成時の注意点
- 誤字脱字に注意(必ず複数回チェック)
- 年齢やブランクを過度に気にした表現は避ける
- ポジティブで誠実な印象を与える表現を心がける
- 必要に応じてハローワークなどの添削サービスを利用する
1. 基本情報
- 写真は清潔感のある服装・表情で、最近撮影したもの
- 住所・連絡先は正確に(特に携帯電話番号・メールアドレスは間違いがないように)
2. 職歴欄
- 時系列に沿って正確に記載
- 長いブランクがある場合も飛ばさず、すべての期間を埋める
- ブランク期間も「〇年〇月~〇年〇月 専業主婦として家事に従事」などと正直に記載
3. 自己PR欄
- 強み(経験に基づくスキル)を具体的に
- 働く意欲・熱意を伝える
- 職場にどう貢献できるかを示す
- 年齢を意識しすぎず、前向きな表現を心がける
例: 「10年間の経理事務経験があり、伝票処理・帳簿管理を正確に行うことができます。ブランク期間中も家計管理を通じて数字への感覚を維持してきました。新しい環境でも学ぶ意欲を持って、丁寧な仕事で貢献したいと考えています。」
1. 基本構成
- 「職務要約」で全体像を簡潔に伝える
- 「職務経歴」は時系列または職種別にまとめる
- 「スキル・資格」を別項目で整理する
2. 経験とスキルの具体的な記述
- 担当業務を具体的に記載(「伝票処理」ではなく「月間約500件の請求書処理」など)
- 数字(実績)や具体的なエピソードを盛り込む
- 応募職種に関連する経験を重点的に記載
3. ブランク期間の扱い
- 正直に記載した上で、その間に培ったスキルや経験も記述
- 例:「〇年〇月~〇年〇月 親の介護に専念。その間、介護施設との連絡調整、医療費管理などを行い、コミュニケーション能力と細かな記録管理能力を培いました。」
4. レイアウトの工夫
- 箇条書きを活用し、読みやすさを重視
- 分量は2~3ページ程度にまとめる
添え状のポイント
添え状はビジネスマナーのアピールにもなります。
添付書類の内容を事務的に伝えるだけでなく「なぜこの会社・この仕事に応募したのか」「何ができるのか」を自分の言葉で簡潔に添えましょう。
例: 「貴社の〇〇という商品に以前から関心を持っており、その一端を担える可能性に魅力を感じ応募いたしました。前職では〇〇の事務を10年経験し、特に〇〇の業務に携わっていました。ブランク後の再出発ですが、培った経験を活かし、新しいことも積極的に学びながら貢献したいと考えております。」
丁寧に作成された応募書類は、あなたの誠実さと仕事への姿勢を伝える重要なツールです。自分の強みを整理し、自信を持ってアピールしましょう。



50代、60代の方に対してビジネスマナーは特に期待されるポイントです。
【再就職成功のコツ⑥】自信が伝わる!「面接」突破のポイント


書類選考を通過すると、いよいよ面接です。60代・ブランクありの方が面接で好印象を与えるポイントを見ていきましょう。
事前準備が成功の鍵
1. 企業研究
- 企業のホームページを入念にチェック(事業内容、理念、最近のニュースなど)
- 商品・サービスについても詳しく調べておく
- 「なぜこの会社で働きたいのか」の理由を自分の言葉で話せるようにしておく
2. よくある面接質問への回答準備
- ブランクに関する質問 「これだけのブランクがありますが、大丈夫ですか?」「ブランク期間は何をされていましたか?」
- 年齢・体力に関する質問 「体力面は心配ありませんか?」 「長時間のPC作業は問題ないですか?」
- PCスキルに関する質問 「Excelはどの程度使えますか?」 「最新のOfficeソフトは使ったことがありますか?」
- 一般的な質問 「志望動機は?」「長所・短所は?」「前職で苦労したことは?」
3. 逆質問の準備
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることが多いです。例えば、以下のような質問を準備して、企業や業務への興味・積極性が伝わるようにしましょう。
- 「具体的にどのような業務を担当することになりますか?」
- 「研修や指導体制はどのようになっていますか?」
- 「職場の平均年齢や雰囲気を教えていただけますか?」
60代・ブランクありの方が特に意識したいポイント
1. 経験をポジティブに伝える
- 単純な「年数」ではなく「内容」で勝負(「30年の経験」より「〇〇の経験があり、〇〇ができます」)
- 具体的なエピソードを織り交ぜる
- ブランク期間も「リフレッシュして新たな視点が持てた」とポジティブに伝える
2. 学ぶ意欲をアピール
- 「若い人ほど覚えは早くないかもしれませんが、新しいことも確実に身につけます」
- 「新しい環境で学べることを楽しみにしています」
- 年齢を重ねてから新しく学んだ経験があれば、それも伝える
3. 体力面の不安を払拭
- 健康管理に気を付けていることをさりげなく伝える
- 具体的な体力の証明(「毎日30分のウォーキングを続けています」など)
- 無理のない働き方への配慮を示しつつ、責任感をアピール
4. 人間関係の円滑さをアピール
- 様々な年代の人と協力した経験
- コミュニケーションの柔軟性
- 若い世代に対する敬意と協力的な姿勢
面接では、過去の経験を活かしつつも、新しい環境に適応する柔軟性と意欲を示すことが大切です。自分の価値を信じ、自信を持って臨みましょう。



面接はいくつになっても緊張します。



アピール材料はたくさんあるはずなので、当日までに整理・準備をしっかり行えば大丈夫ですよ!
【再就職成功のコツ⑦】スムーズなスタートを切るための「入社後の心構え」


無事に採用が決まったら、次は職場に馴染み、長く続けるための心構えが大切です。入社後のポイントを見ていきましょう。
謙虚さと積極性のバランス
1. まずは謙虚に学ぶ姿勢で
- 経験があっても、新しい環境ではいったん「初心者」の気持ちで
- 「以前の会社では…」と過去の経験を押し付けない
- 分からないことは素直に質問する
2. 指示待ちではなく、積極的に
- 仕事を覚えたら、少しずつ自分から動けるように
- 「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかける
- 気づいたことは提案してみる(ただし、入社直後は控えめに)
柔軟性を持って新しい環境に適応する
1. 過去のやり方に固執しない
- 「前の会社ではこうしていた」という比較をしない
- 新しい職場のルールや方法を素直に受け入れる
- 「なぜそうするのか」理由を理解しようとする姿勢
2. 世代間ギャップを乗り越える
- 若い同僚や上司と積極的にコミュニケーションを取る
- 新しい言葉や考え方に興味を持つ
- 自分の経験を押し付けず、求められたときに分かち合う
焦らず、少しずつ慣れていく
1. 最初から完璧を求めない
- ミスは誰にでもある、素直に謝り、修正する
- 一度に多くを覚えようとせず、優先順位をつける
- 「できること」を着実に増やしていく
2. 自己管理を大切に
- 体調管理に気を配る(十分な睡眠、栄養バランス)
- ストレスを溜めないよう、オフの時間を大切にする
- 困ったことは一人で抱え込まず、上司や同僚に相談する
入社後3ヶ月は「試用期間」と考え、職場の一員として受け入れられるよう努力しましょう。あなたの経験と人間性が認められれば、長く安心して働ける関係を築くことができます。
まとめ
60代でブランクがあっても事務職に再就職するための「7つのコツ」をご紹介してきました。
年齢やブランクは確かに再就職のハードルになることもありますが、あなたの長年の経験と人生で培った知恵は、若い世代にはない貴重な強みです。
そして何より、「まだ社会に貢献したい」「自分の経験を活かしたい」という意欲こそが、再就職への最大の武器になります。
今の時代、60代の方が活躍できる職場は確実に増えています。「もう遅い」と諦めるのではなく、「今からでも遅くない」と前向きに一歩を踏み出してみましょう。
不安があれば、当サイトの求人だけでなく、ハローワークのシニアコーナーや再就職支援セミナーなど、相談できる場所も活用してください。一人で悩まず、専門家のアドバイスを受けることも大切です。
あなたの豊かな経験と意欲は、必ず活かせる場所があります。自信を持って、新たなチャレンジを始めてみませんか?



あなたの再就職が実り多きものになることを、心より応援しています!