人生100年時代の羅針盤。60代からの学び直し、あなたは何を学ぶ?

目次

60代は新たなスタートライン。「学びたい」気持ちを、形にしませんか?

定年後、時間ができたけど、何をしようか…

何か新しいことに挑戦してみたい

アクティブくん

そんな風に感じていませんか?

人生100年時代と言われる現在、60代はこれからの人生を豊かにするための新たなスタート地点です。

実際に、多くの60代の方が学び直しを通じて、第二の人生を充実させています。例えば、65歳でパソコン教室に通い始めてブログを開設した方や、定年後に園芸を本格的に学んで地域の緑化活動リーダーになった方もいらっしゃいます。

この記事では、「何を学べば良いかわからない」と迷っているあなたのために、目的別の具体的な学びの選択肢と、その始め方を分かりやすくご紹介します。あなたの「やってみたい」という気持ちを、具体的な行動に変えるお手伝いになれば幸いです。

なぜ今、60代の「学び直し」が注目されるのか?

60代からの学び直しが、日々のちょっとした楽しみを超えて、人生に多くのプラスの効果をもたらす理由を詳しく見ていきましょう。

長いセカンドライフの充実

平均寿命が男性約81歳、女性約87歳となった現在、定年後の時間は想像以上に長いものです。この時間を有意義に過ごすためには、新しい学びや挑戦が欠かせません。

社会の変化への適応

デジタル化の進展により、日常生活でもスマートフォンやインターネットの活用が不可欠になりました。行政手続きのオンライン化や、家族との連絡手段の変化など、新しいスキルを身につけることで、より便利で豊かな生活が送れるようになります。

健康寿命の延伸

厚生労働省の研究によると、知的活動を続けることは認知機能の維持に大きく貢献します。新しいことを学ぶ過程で脳が活性化され、認知症の予防効果も期待できるという報告もあります。身体の健康だけでなく、心の健康を保つためにも学習は重要な要素です。

新しい役割と生きがい

学びを通じて、新たな社会との繋がりや役割が生まれます。例えば、学習仲間との友情、地域活動への参加、専門知識を活かしたボランティア活動など、学びがきっかけとなって新しい生きがいを見つける方も多くいらっしゃいます。

あなたの「目的」は?~4つのタイプ~

やみくもに始めるよりも、まずはご自身の目的を考えると、学びがより楽しく、続けやすくなります。以下の4つのタイプから、あなたに最も近いものを見つけてみてください。複数のタイプに当てはまる場合もあります。

タイプA:セカンドキャリアに活かしたい

「まだまだ働きたい」「経験を活かして社会貢献したい」「収入面でも安心したい」という方は、このタイプです。これまでの経験に新しいスキルをプラスして、より充実した働き方を目指します。

タイプB:趣味や生きがいを深めたい

「昔やってみたかったことに挑戦したい」「時間をかけて何かを極めたい」「創作活動を楽しみたい」という方は、このタイプです。自分の興味関心を存分に追求する時間を大切にします。

タイプC:心身の健康を維持したい

「いつまでも元気でいたい」「体力を維持したい」「健康的な生活を送りたい」という方は、このタイプです。学びを通じて健康寿命の延伸を目指します。

タイプD:地域社会と繋がりたい

「地域のお役に立ちたい」「新しい仲間を作りたい」「孤独感を解消したい」という方は、このタイプです。学びをきっかけに、地域との絆を深めていきます。

【目的別】60代からの学び直し、あなたは何を学ぶ?

それぞれのタイプ別に、具体的にどのような学びがおすすめなのかをご紹介します。気になる分野があれば、ぜひメモを取りながら読み進めてください。

タイプA:セカンドキャリアに活かすための学び

IT・デジタルスキル

現在最も需要が高い分野の一つです。基本的なPC操作から始めて、Word・Excel・PowerPointなどのオフィスソフトの使い方を深めていけば、事務系の仕事で活かせます。さらに、スマートフォンの活用術、SNSでの情報発信、簡単な動画編集などを覚えると、より幅広い場面で役立ちます。

専門知識を活かすスキルアップデート

これまでの職業経験を活かしつつ、現在に合わせてアップデートする学びも効果的です。経理経験者なら最新の会計ソフトの使い方、営業経験者なら現代のマーケティング手法、技術者なら新しい技術トレンドなど、従来の知識に新しい要素を加えることで、コンサルタントや顧問として活躍する道も開けます。

語学力の向上

インバウンド需要の回復とともに、語学力のある人材への需要も増加しています。英語はもちろん、中国語や韓国語などのアジア言語も注目されています。観光ガイド、翻訳・通訳、外国人向け日本語教師などの分野で活躍が期待できます。

介護・福祉関連資格

超高齢社会の日本では、介護・福祉分野の人材需要が高まっています。介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)は比較的取得しやすく、多くの地域で開講されています。また、福祉有償運送運転者講習を受講すれば、高齢者や障がい者の移動支援サービスに従事できます。これらの資格は社会貢献性が高く、やりがいも感じられる分野です。

タイプB:趣味や生きがいを深めるための学び

文化・芸術分野

楽器演奏(ピアノ、ギター、三味線など)は、個人でも仲間とでも楽しめる趣味です。絵画(水彩画、油絵、日本画)や書道、写真撮影なども、創作の喜びを味わえる分野です。俳句や短歌、文学の読書会なども、知的好奇心を満たしてくれます。歴史の勉強では、地元の郷土史から日本史、世界史まで、興味に応じて幅広く学べます。

ものづくり・実用スキル

園芸・ガーデニングは、季節の移ろいを感じながら植物の成長を楽しめる趣味です。DIY(日曜大工)では、家具の修理から本格的な木工まで、実用的なスキルが身につきます。料理教室では、健康的な食事作りから本格的な郷土料理まで学べます。最近では、趣味としてのプログラミング講座も人気で、簡単なゲームやアプリ作りを楽しむ方も増えています。

伝統工芸・手芸

陶芸、織物、染物、木工芸など、日本の伝統工芸を学ぶことで、文化の継承にも貢献できます。編み物、裁縫、刺繍などの手芸は、実用性もあり、家族への贈り物作りも楽しめます。

タイプC:心身の健康を維持するための学び

運動・身体活動

太極拳など、ゆっくりとした動きで足腰を鍛え、バランス感覚も向上させる運動は、今まで運動習慣がなかった方にもおすすめです。ヨガは柔軟性と精神の安定を同時に得られます。社交ダンスやフラダンスなどのダンス系運動は、音楽を楽しみながら全身運動ができます。ウォーキングやハイキングのグループに参加すれば、仲間と一緒に健康維持を図れます。他にも、テニス、卓球、ゴルフ、水泳は、60代以上の方にも特に人気のスポーツです。

健康関連の知識習得

栄養学を学んで、年齢に応じた食事管理の知識を身につけることは、健康寿命の延伸に直結します。アロマテラピーやメディカルハーブの知識は、自然療法として日常生活に取り入れられます。正しい姿勢や身体の使い方を学ぶ講座も、腰痛や肩こりの予防に役立ちます。

メンタルヘルスケア

瞑想やマインドフルネスの実践は、ストレス軽減や心の安定に効果があります。カウンセリングの基礎知識を学ぶことで、自分自身の心の健康管理にも役立ちます。

タイプD:地域社会と繋がるための学び

地域貢献・ボランティア活動

防災士の資格を取得すれば、地域の防災活動に貢献できます。手話を学んで聴覚障がい者との交流を深めたり、傾聴ボランティア養成講座を受講して高齢者の話し相手になったりする活動もあります。日本語教師養成講座を修了すれば、外国人住民への日本語支援ができます。

地域文化・歴史の学習

郷土史の研究や地域の文化財保護活動に参加することで、地域への愛着を深められます。地域ガイドの資格を取得すれば、観光客に地元の魅力を伝える役割も担えます。

コミュニティ活動

町内会活動やNPO法人での活動に必要な知識(会計、法務、企画運営など)を学ぶことで、地域のリーダーとして活躍する道も開けます。

どこで、どうやって学ぶ?60代におすすめの学習方法

学びたい分野が決まったら、次は「どこで学ぶか」を考えましょう。60代の方にとって通いやすく、続けやすい学習方法をご紹介します。

オンライン学習
  • メリット
    自宅で自分のペースで学習できる、時間の制約がない、費用が比較的安価
  • おすすめサービス
    YouTubeの無料講座、Udemy(有料だが質の高い講座が豊富)、JMOOC(日本の大学が提供する無料オンライン講座)、NHK学園の通信講座

最初はパソコンやスマートフォンの操作に不安があるかもしれませんが、慣れれば非常に便利な学習方法です。分からないところは何度でも繰り返し視聴できるのが大きな利点です。

地域の学びの場
  • メリット
    同世代の仲間と出会える、直接指導を受けられる、質問しやすい環境
  • 具体例
    公民館や生涯学習センターの講座、カルチャーセンター、地域の市民大学

多くの自治体では、60歳以上の方向けに割引料金を設定している場合があります。また、同じ趣味を持つ仲間との出会いも期待できるため、学習のモチベーション維持にもつながります。

大学・専門学校の公開講座
  • メリット
    専門的で質の高い内容を学べる、学術的な深さがある、修了証明書がもらえる場合がある
  • 具体例
    各大学の公開講座、科目等履修生制度、放送大学、大学院の聴講生制度

特に放送大学は、多様な分野の講座を比較的安価で受講でき、全国各地に学習センターがあるため、60代の学び直しにはおすすめです。

資格取得スクール
  • メリット
    明確な目標設定ができる、体系的なカリキュラム、就職サポートがある場合もある
  • 注意点
    費用が高額な場合がある、取得期限がある場合、スケジュール管理や勉強の負担を感じることがある

資格取得を目指す場合は、まず無料の説明会や体験講座に参加して、自分に合うかどうかを確認することをおすすめします。

学習を始める前のチェックポイント

  1. 予算の確認
    どの程度、学習費用にかけられるかを明確にしましょう
  2. 時間の確保
    週にどのくらいの時間を学習に充てられるかを考えましょう
  3. 交通手段
    通学する場合の交通手段や所要時間を確認しましょう
  4. 体験講座の活用
    本格的に始める前に、必ず体験講座や見学会に参加しましょう

60代から学ぶことの大きなメリット

「60歳を過ぎてから新しいことを始めても覚えられるかな…」と躊躇される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、60代からの学習には、若い世代とは違ったメリットがたくさんあります。

脳の活性化による認知機能向上

新しいことを学習する際に、脳の活動が年齢に関係なく活発になることが様々な大学や、研究機関で確認されています。特に、これまで経験のない分野に挑戦することで、脳の異なる部位が刺激され、記憶力や判断力の維持・向上が期待できます。実際に、60代で新しい言語を学び始めた方の中には、物忘れが減ったと実感する方も多くいらっしゃいます。

人生経験を活かした深い理解

60代の学習者には、豊富な人生経験という大きなアドバンテージがあります。例えば、歴史を学ぶ際も、自分が体験した出来事と関連付けて理解できるため、若い人よりも深く、立体的に学習内容を把握できます。また、人間関係の機微や社会の仕組みを理解した上で新しい知識を習得するため、実践的で応用の利く学習ができます。

時間的・精神的余裕による質の高い学習

仕事や子育てに追われることがなくなった60代は、学習に十分な時間をかけられます。急いで結果を出す必要もないため、じっくりと深く学ぶことができます。

新しい仲間との出会いと社会参加

学習の場は、新しい人間関係を築く絶好の機会です。共通の興味を持つ仲間との出会いは、学習のモチベーション向上だけでなく、生活に新たな楽しみをもたらします。

生活リズムの改善とメンタルヘルス向上

定期的に学習の場に通うことで、規則正しい生活リズムが保てます。また、新しいことを習得する達成感は自己効力感を高め、心の健康維持にも効果があることが心理学の研究で明らかになっています。

まとめ 小さな一歩から。学びが、あなたのこれからを、もっと豊かにする

アクティブくん

興味を持ったら資料請求や体験講座から始めましょう。

この記事を読んで「やってみたい」と思った分野があれば、まずは情報収集から始めてみてください。インターネットで検索したり、地域の公民館に問い合わせたり、友人に相談したりするだけでも大きな一歩です。

「うまくできるかな」「ついていけるかな」という不安は誰にでもあります。しかし、学習の目的は「楽しむこと」「新しい発見をすること」です。完璧を目指さず、自分なりのペースで続けることができれば大成功です。

人生100年時代、60代はまだまだこれから。

アクティブくん

新しい学びとの出会いが、あなたの人生に予想もしなかった素晴らしい展開をもたらしてくれることでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

アクティブ100の看板キャラ。人生100年時代。アクティブシニアのための充実したライフスタイルやお仕事に関してお役に立てる情報を日々研究している。最近の趣味は相撲観戦。

目次