朝の時間を活用!定年後の「早朝勤務」という働き方。メリットと注意点

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定年後の時間をどう活かす?「早朝勤務」という選択肢

退職して時間ができたけど、これからどう過ごそうかな。

定年退職後、「さて、これからの時間をどう過ごそうか」と考えている方も多いのではないでしょうか。長年働いてきた日々から解放されて、趣味を楽しんだり、家族との時間を大切にしたり、はたまた新しい働き方に挑戦したり…。

全く新しい人生がはじまります。

そんな中で定年後の「早朝勤務」という働き方が注目されています。

朝日が昇る静かな時間に仕事をして、午後からは自分の時間を満喫できる働き方です。朝型の方なら「それ、私に合ってるかも!」と思わず膝を打つかもしれません。

この記事では、定年退職後の早朝勤務について、メリットと注意点の両面をお伝えします。「自分に合うかな?」と考える材料にしていただければ幸いです。

アクティブくん

週に数回、早朝に働くというのが生活にメリハリがついて丁度よいという方が多いらしいですね!

定年後の「早朝勤務」を考える。特徴と今注目される背景

早朝勤務とは、一般的に朝5時から10時頃までの時間帯の勤務形態です。

多くの場合、清掃業務やスーパーでの品出し、新聞配達、レンタカーの車両準備・早朝受付など、日中の営業や業務が始まる前に準備を整える仕事が中心となります。

早朝の人員が求められる社会的背景

近年、この早朝勤務に50代後半〜60代以上の世代の方々が注目されている背景には、いくつかの理由があります。

  • 深刻化する労働力不足
    日本社会全体で進行する少子高齢化により、あらゆる時間帯で人手不足が深刻化しています。特に早朝時間帯は、生活リズムの面から求人が集まりにくい時間帯となっており、多くの企業で人材確保に苦労されています。
  • 若い世代の価値観の変化
    近年の若い世代は、以前の世代と比較して「ワークライフバランス」を重視する傾向が強まっています。残業を避け、プライベートの時間を大切にしたいという価値観が広がる中で、早朝からの勤務は若い世代にとって負担と感じられることがあります。
  • 社会全体の24時間化の進展
    コンビニエンスストアや飲食店の24時間営業、インターネット通販の普及による早朝配送ニーズなど、社会全体が24時間化する中で、早朝時間帯の業務需要は増加しています。早朝の時間帯にも商品補充やサービス提供の準備が欠かせない業種が増え、その分だけ人材も必要とされているのです。

こういった要因が重なり、早朝時間帯の人手不足が顕著になっています。

そこで注目されているのが、長年の社会経験と責任感を持ち、比較的自由に時間を使える立場にある定年退職後の方々です。

アクティブくん

あなたのこれまでの経験や培ってきた能力が、今の社会で改めて求められています。

早朝勤務で期待できるメリット

早朝勤務には、以下のようなメリットがあります。

もちろん、仕事内容や個人の状況により異なる点もございますので、ご自身の状況と照らし合わせて考えてください。

早朝勤務のメリット

(1)規則正しい生活リズムの維持・促進
早起きする習慣が自然と身につき、生活リズムが整いやすくなります。定年後に不規則になりがちな生活習慣を見直す良い機会となり、健康維持にもつながる可能性があります。「朝型生活」は心身の健康にも良い影響をもたらすとされています。

(2)日中の時間を有効活用できる
午前中に仕事を終えることで、午後からは趣味や家族との時間、通院など、自分の予定を優先的に組むことができます。例えば、お孫さんの学校行事に参加したり、習い事を始めたりと、充実した第二の人生を送るための時間的余裕が生まれます。

(3)通勤時の混雑回避
早朝は通勤ラッシュ前のため、比較的空いた電車やバスで通勤できることが多く、身体的な負担が軽減されます。満員電車でのストレスから解放され、より快適に通勤することができるでしょう。

(4)静かな環境での作業
早朝は人も少なく、騒がしさから解放された静かな環境で集中して作業に取り組めることが多いです。この静けさは、丁寧に仕事をこなしたい方にとって心地よい環境となります。

(5)社会との接点を維持できる
定期的に職場に出ることで、社会とのつながりを持ち続けられます。同僚との会話や、仕事を通じた人との交流は、精神的な健康にも良い影響があります。「誰かの役に立っている」という実感は、心の充実感にもつながります。

(6)定期的な収入を得られる
年金に加えて定期的な収入があることで、経済的な安定につながります。趣味や旅行など、やりたいことに使える余裕が生まれたり、将来への備えを厚くしたりすることができます。

(7)社会に貢献する実感
前述のように早朝時間帯は人手不足が深刻です。そのため、あなたの存在が職場にとって大変貴重なものとなり、社会に貢献している実感を得やすくなります。「あなたがいてくれて助かる」という言葉をいただくことも多く、それが日々の励みになることもあります。

早朝勤務の検討前に知っておきたい注意点

早朝勤務を検討される際の注意点も紹介します。ご自身の状況や体調に合わせて、無理のない選択をされることが大切です。

早朝勤務の注意点

(1)生活リズムの調整が必要になります
職場にもよりますがもし早朝5時からの勤務となると、4時頃には起床する必要があるかもしれません。これまでの生活リズムとは大きく異なる場合、体調を崩さないよう段階的に調整していく必要があります。急激な変化による体調不良に注意が必要です。

(2)体力面での配慮が重要です
早朝は特に冬場などは気温が低くなります。また、十分な睡眠を取らないと疲労が蓄積しやすくなります。体力に自信のある方でも、無理のないペースで始め、体調管理には十分ご留意ください。健康があってこその働き方です。

(3)家族との生活リズムに違いが生じることも
早く就寝する必要があるため、日中はよくても夕方や夜の時間が制限されることがあります。特に、お孫さんやご家族との団らんを大切にされている方は、家族の理解を得ながら、バランスを取ることが大切です。

(4)健康状態との兼ね合いを大切に
高血圧や糖尿病などの持病がある方、また睡眠に問題を抱えている方は、早朝の活動が体調に影響しないか、事前にかかりつけ医に相談されることをおすすめします。健康あっての働き方ですので、無理は禁物です。

経験豊富な世代の強みが活きる早朝勤務

定年前後の世代には、早朝勤務と相性の良い面が多々あります。もちろん個人差はありますが、以下のような特性が早朝勤務の場で高く評価される傾向にあります。

「朝型の生活習慣が身についている方が多い」

長年の勤務経験から早起きに慣れていらっしゃることと、夜の就寝時間も早いことで、早朝勤務への適応がスムーズな場合があります。「早起きは苦にならない」という方にとっては、これまでの生活リズムを大きく変えることなく働ける環境となります。朝の静けさの中で仕事を始めることに、むしろ心地よさを感じる方も少なくありません。

「責任感の強さと確かな仕事ぶり」

長年培われた職業意識から、責任を持って仕事に取り組む姿勢が高く評価されます。特に人手が少ない早朝時間帯では、自己管理能力と責任感が重視されます。早朝は管理者が不在のことも多く、信頼して任せられる人材が求められます。

「経験に基づく丁寧さと効率の良さ」

長年の経験から来る落ち着いた対応や丁寧な仕事ぶりは、業務品質の向上につながります。無駄な動きを省き、効率よく質の高い仕事をこなす能力は、限られた早朝の時間内での業務に適しています。また、トラブルが発生した際も冷静に対処できる経験は、大きな安心感を職場にもたらします。

「冷静に対処できる現場対応力」

スーパーやコンビニの早朝時間帯では、配送トラブルや設備の不具合など予期せぬ事態が発生することもあります。そんな時、経験豊富な方々の落ち着いた対応が頼りにされています。早朝は管理職が不在のことも多く、少人数体制での運営となるため、状況を的確に判断し、適切に対処できる能力は非常に重宝されます。長年の社会経験の中で培われた「何が起きても慌てない」姿勢は、早朝現場での大きな強みとなっています。

早朝時間帯の募集が多い具体的な職種

早朝時間帯には、様々な職種が存在しますが代表的なものをいくつか紹介します。ご自身の経験や体力、興味に合わせて選んでみてください。

  • 清掃業務
    オフィスビル、商業施設、病院などの清掃を担当します。人が少ない静かな環境で、自分のペースで丁寧に仕事を進められる点が魅力です。一つひとつの作業を丁寧に行うことで、利用者の方々に気持ちよく過ごしていただける環境づくりに貢献できます。
  • 商品の品出し・陳列
    スーパーやコンビニエンスストアでの商品補充や陳列を行います。開店前のお店で、新鮮な商品を丁寧に並べる作業は、お客様の買い物体験を支える大切な仕事です。商品の配置や見せ方にも気を配ることで、日々の買い物をより豊かにする一助となります。
  • 新聞配達
    朝刊をご家庭やオフィスにお届けします。朝一番の情報をお届けする重要な役割を担います。地域の方々の朝の習慣を支える仕事として、やりがいを感じられることでしょう。
  • 物流センターでの仕分け作業
    早朝の物流センターで、荷物の仕分けや発送準備を行います。正確さと効率が求められる仕事で、物流の流れをスムーズにする重要な役割を担います。
  • 朝の送迎ドライバー
    通勤・通学時間帯の送迎サービスを担当します。安全運転で大切なお客様をお送りする責任ある仕事です。特に通学バスなどでは、子どもたちの安全を守る重要な役割も担います。
  • 施設管理
    各種施設の開錠、朝の点検業務を行います。安全確認や設備の動作確認など、一日の始まりを支える大切な仕事です。責任感と正確さが評価される仕事といえるでしょう。
  • パン製造補助
    朝のパン製造をサポートします。焼きたてのパンを提供するために、早朝から準備を整える仕事です。お客様の朝の食卓を彩る一端を担う、やりがいのある仕事です。
  • ホテル朝食スタッフ
    朝食ビュッフェの準備や提供を担当します。朝一番のお客様の滞在体験を左右する大切な仕事で、温かいおもてなしの心が活かせる職種です。
  • レンタカーの車両準備・受付
    早朝の出発を希望されるお客様のために、車両の点検や受付業務を行います。特に観光地や空港近くのレンタカー店舗では、早朝の需要が高く、旅行や出張の円滑なスタートを支える重要な役割を担います。丁寧な対応と安全確認の正確さが求められる仕事です。

これらの仕事は、多くの場合2~4時間程度の短時間勤務として募集されていることも多いので、負担なく働きたい方にも適しています。

まとめ

早朝勤務という働き方について、メリットと注意点を解説してきました。日中の時間を自由に使える、規則正しい生活リズムが保てるといった魅力がある一方で、体調管理や生活リズムの調整といった配慮も必要となります。

現代社会では、人手不足が深刻化し、特に若い世代が仕事とプライベートのバランスを重視する傾向から、早朝時間帯の需要は今後も高まることが予想されます。

しかし、最も大切なのは「自分自身に合っているかどうか」です。定年後の働き方は実に多様化しています。早朝勤務だけでなく、在宅ワーク、デイタイムの短時間勤務、趣味や特技を活かした仕事など、選択肢はさまざまです。

ご自身の体調や生活リズム、価値観、そしてご家族との時間も大切にしながら、無理なく続けられる働き方を見つけることが、豊かなセカンドライフには欠かせません。

まずは情報収集から始め、可能であれば短期間試してみるなど、段階的にアプローチしていくことも一つの方法です。定年後の新しい生活スタイル作りに、少しでもこの記事がお役に立てば幸いです。

アクティブくん

健康第一で、ご自身のペースを大切にした働き方を見つけられることを心より願っております。

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この記事を書いた人

アクティブ100の看板キャラ。人生100年時代。アクティブシニアのための充実したライフスタイルやお仕事に関してお役に立てる情報を日々研究している。最近の趣味は相撲観戦。

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